EVGA GeForce RTX 2080 Ti FTW3 ULTRA HYBRIDのレビューをします。
同製品は簡易水冷クーラー搭載のビデオカードで、冷却性能が高いことが特徴です。
ゲーム性能は空冷モデルのFTW3を上回り、MSI GeForce RTX 2080 Ti LIGHTNING Zとも勝負できるレベルとなっています。
GPU | NVIDIA RTX 2080 Ti |
---|---|
ブーストクロック | 1755 MHz |
メモリ容量(バス幅) | GDDR6 11GB(352bit) |
メモリクロック | 14000 MHz |
補助電源 | 8pin + 8pin |
サイズ(高さx長さ) | 139.3mm x 290.83mm |
スロット占有数 | 2 |
出力端子 | USB Type-C,HDMI,DisplayPort x3 |
保証 | 3年 |
型番 | 11G-P4-2484-KR |
メーカーページ
EVGA GeForce RTX 2080 Ti FTW3 ULTRA HYBRIDのレビュー
パッケージサイズは20x38x15cm。
以前レビューしたRTX 2080 Ti BLACK EDITIONとは違い、パッケージにビデオカード本体の画像が印刷されています。
内箱の様子です。
この内箱はどうも色が落ちやすいようで、パッケージの内側が黒くなってしまいます。
内箱を開けた様子。
簡易水冷クーラーなのに上手く収められています。
ラジエーターが下部に配置され、チューブをひねっているのが上手く収めるコツのようです。
この画像は自分がビデオカードを片付ける時の参考になるように撮りました。
製品内容(付属品)は下記。
- ビデオカード本体+ラジエーター+ファン
- HDMI to DVI変換ケーブル
- ラジエーター固定用ネジ
- マジックテープ2本
- 結束バンド4本
- 取り付け方を紹介する紙
- インストールガイド
- EVGAのロゴバッジ(一緒に写すのを忘れました)
ビデオカード本体は保護フィルムが厳重に貼られているので、使用前にはがしましょう。
マジックテープはチューブを取り回すのに使います。
※GTX 1080 Tiなどで付属していた補助電源の変換ケーブルはありません。
ビデオカード本体の様子。
本体側のファンにはEVGAロゴの突起がたくさん付いていますが、ラジエーター側は突起が無いタイプです。
GEFORCE RTX 2080 Tiと書いてある辺りはスケルトン仕様で、内部の水冷ヘッドやヒートシンクが透けて見えます。
本体下部の様子。
Black Editionとは違い、こちら側は透けていません。
本体後部の様子。
こちらにはFANとLED端子があります。(両方4pin)
本体上部の様子。
EVGA HYBRIDの部分はRGB対応で光らせることが可能です。
※色の変更や消灯は管理ソフトのPrcision X1で行います。
ちなみにEVGA HYBRIDとFTW3の文字部分にも保護フィルムが貼られているので、忘れずにはがしましょう。
出力端子側の様子です。
FTWシリーズではブラケットより高さがあるクーラーが採用されています。
本体背面の様子。
バックプレートは熱対策の為に、一部がくり抜かれています。
製造は台湾です。
PCIe端子の近くにMADE IN TAIWANというシールが貼られています。
量り方が適切ではありませんが、重さが1.2kg以上あります。
大型クーラー採用なので、Black Editionより150g強重いです。
ベンチマーク結果
3DMARKのFire Strike、Time Spy、Port Royalでベンチマークテストを行いました。
※CPUは9900K、メモリは16GBです
下記の表ではノーマルモード、OCモード、Black Editionのスコアを比較しています。
ノーマルモード | OCモード | Black | |
FireStrike | 36,906 | 36,832 | 32,215 |
FireStrike Extreme | 17,451 | 17,465 | 15,349 |
FireStrike Ultra | 8,444 | 8,522 | 7,430 |
TimeSpy | 15,126 | 15,135 | 13,197 |
TimeSpy Extreme | 7,048 | 7,056 | 6,196 |
PortRoyal | 8,566 | 8,551 | 7,550 |
Black EditionとFTW3 Ultra Hybridの公称クロック差(210MHz)がスコアに現れた形になります。
RTX 2080 Ti FTW3(空冷モデル)のFireStrikeスコアは34,565なので、2,341の差です。
今回のスコアは、高クロック(1770MHz)で人気があるMSI GeForce RTX 2080 Ti LIGHTNING Zとも十分に渡り合えるものになります。
MSIグラフィックスカードの最高峰「GeForce RTX 2080 Ti LIGHTNING Z」(エルミタージュ秋葉原)
※redditでの投稿によれば、OCモードは電圧カーブとファンカーブをより急なものに変更できるので、高負荷なオーバークロックを行えるということらしいです
クロックと温度ついて
デフォルト設定でベンチマークを行うと、2,000MHz辺りまで上昇しました。
その後、温度上昇につれてクロックは1,900MHz台前半まで落ちていく形です。
簡易水冷だけあって温度は低く、53℃までしか上がりませんでした。
ただ、結構ファンの音がうるさくなるので、Precision X1でファンカーブを変更することをオススメします。
消費電力について
ノーマルモードのアイドル時でシステム全体の消費電力が50W台、ベンチマーク時だと400W弱まで上がります。
長所
- ゲーム性能が高い
- 今回のベンチマーク結果はRTX 2080 Tiとしてかなり優秀な部類に入るので、より高画質・より快適にゲームをしたい方の選択肢としてオススメできます。
- 冷却性能も高い
- ベンチマーク時でも最大53℃。
GPUの温度にはまだ余裕があるので、オーバークロックでもっと性能を上げることも可能です。
短所
- 大きいのでPCケースを選ぶ
- FTW3 Hybridはブラケットより高いクーラーが採用されている上に、さらに飛び出しているチューブ部分のスペースも必要です。
そのため、横幅が狭いPCケースだと入りません。
わたしが使っているクーラーマスター MasterCase H500P(横幅242mm)でも割とギリギリです。 - ファン回転開始時の音が気になる
- Black Editionのレビューをした時も同じような音がしていたので、おそらく原因はファンに付いているEVGAロゴの突起です。
管理ソフトのEVGA Precision X1でファン回転数を固定するか、ファンカーブを変更すれば対処できます。
思ったこととか
想像以上にゲーム性能が高かったので、とても満足です。
MSI GeForce RTX 2080 Ti LIGHTNING Zと勝負できる性能でありながら、3万円以上お安いのも魅力的だと思います。
2019/02/25までですが、BF5とアンセムのPCゲームがもらえるキャンペーンが行われているので、買うのであれば今がオススメです。
2019/03/07追記
バンドルキャンペーンが拡張され、BF5とアンセムに加えてメトロエクソダスがもらえるようになりました。
わたしはもらえたのは2本だけなので、ちょっと悔しいです。
購入について
amazon.comだと1~3ヶ月待ちなので、わたしはB&Hで購入しました。
輸入するのにかかった総額は181,387円です。
内訳は商品価格+送料が$1,540.14(173,207円)、消費税+立替手数料が8,180円となります。
上でも書きましたが、LIGHTNING Zは213,000円ほどなので、FTW3 Hybridの方が3万円以上お得です。
B&Hで購入方法(手順)については下記記事にまとめてあります。
そちらを参考にしてください。
ちなみに今回の注文では、出荷までが約1日、出荷~到着は3日でした。
2019/09/11追記
240mmラジエーター搭載のEVGA最上位モデル RTX 2080 Ti K|NGP|N Gamingが販売中です。
最速を目指すのであれば、お高いですがそちらに行った方が良いでしょう。