InWin ALICEのレビューをします。
同製品は煙突構造のPCケースで、価格が安めなこと・かなり冷えることが特徴です。
型番 | IW-ALICE-GRY(グレー), IW-ALICE-ORG(オレンジ) |
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ケースタイプ | ミッドタワー |
サイズ | 584 x 282 x 433 mm(H x W x D) |
ドライブベイ | 0 x 5.25 3 x 2.5 1 x 3.5 |
拡張スロット | 8 |
CPUクーラー | 高さ195mmまで |
ビデオカード | 長さ300mmまで |
対応マザーボード | ATX,Micro-ATX,Mini-ITX |
InWin ALICEのレビュー
InWin ALICEのパッケージサイズは44.5 x 30.5 x 63cm。
重さは5kgと軽めになっています。
パッケージを開封すると緩衝材が1枚入っています。
緩衝材を取るとビニール袋に入ったケース本体があらわれます。
ケース本体側面(カバー無し)の様子。
見た目はビール瓶ケースみたいです。
天板表側にはInWinのロゴがあります。
天板裏側の様子。
見た目はゴミ箱のフタみたいです。
ケース本体天板側の様子。
天板は四隅の穴で固定されます。
電源スイッチの様子。
このケースにはUSBコネクタやイヤホン端子はありません。
また、布カバーをかけると電源スイッチは見えなくなります。
外から見るとほんの少しだけふくらみがありますが、ほぼ分からないので位置を覚えるか、目印のシールを貼ったりしましょう。
本体内部裏面の様子。
電源は右下に設置する形です。
本体背面の様子。
前面・背面側のケース上部には持ち手があります。
ケース底面の様子。
使用できるファンは120mm角が3個までです。
四隅の足には防振用のゴムが付いています。
付属品は布カバーと結束バンド、ネジ類のみです。
マニュアルはWEBからダウンロードします。
※紙のマニュアルは付属しません
布カバーは伸縮性のある素材で、天板・底面側にはゴムが入っています。
ケースに布カバーを取り付けた様子。
布カバーを取り付けたケース天板側の様子。
内側の黒い縁部分がゴムになっています。
布カバーを付けたケース底面側の様子。
こちらはメッシュになっており吸気に影響はありません。
またダストフィルターの役割も持っています。
電源(Antec NE750 GOLD)をケースに組み込んだ様子。
長さ220mmまでの電源に対応しています。
配線スペースはメチャクチャ広いです。
電源ケーブルは底面のゴム足部分から引き出す形です。
ただ、一般的なケーブルだと無理に曲げる形になるので断線の心配があります。
わたしは電源ケーブルに負担がかかるのが嫌だったので、L字ケーブル(Ainex ACP-15L-BK)を買いました。
電源ケーブルをAinex ACP-15L-BKに変更した様子。
この向きで電源を設置するとケーブルは上方向に伸びます。
※逆向きのL字電源ケーブルはあまりありません
ケース背面側から天板側に電源ケーブルを出した様子です。
この電源ケーブル(ACP-15L-BK)は便利ですが、アースが無いこと・定格が7A-125Vまでであることは知っておいてください。
ケースにPCパーツを全て組み込んだ様子。
内部スペースが広めなので、ファンケーブルが届かなくなる場合があります。
わたしはAINEX CA-011を別途購入しました。
PCパーツを組み込み天板側から見た様子。
マザーボードのI/Oパネルはフレームにピッタリ合う訳ではなく、奥まっています。
拡張スロット部分の保護カバーはありませんが、天板でホコリの侵入は防止可能です。
USBケーブルや映像ケーブルは天板とケースの隙間から外に出します。
サイズの大きなUSBメモリは干渉する可能性があるので注意しましょう。
このケースにはUSB端子がなく、天板でマザーボードのUSB端子にもアクセスしにくいです。
USBメモリや外付けHDDなどを接続する方は、ケーブルが長めのUSBハブを用意することをオススメします。
ケースに取り付けたビデオカードの様子。
マザーボードの一番上に拡張スロットがあり、そこにビデオカードを挿した場合、フレームに干渉して映像ケーブルが取り付けられないことがあります。
HDMIの場合は薄型のものが多いのであまりないとは思いますが、ケーブルの持ち手が太めなDisplayPortケーブル(特にラッチ付きで大きいもの)は注意が必要です。
わたしが試したものだとClub3D CAC-2068はギリギリOK、Cable Matters 8K DisplayPort ケーブルは完全にダメでした。
InWin ALICEは300mmのビデオカードまで対応なので、ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER AMP Extremeのように長いビデオカードは入りません。
300mmを超えるビデオカードを使用したい場合は、ライザーケーブルを使って設置する必要があります。
わたしが使用したのはEasydiyの30cmタイプライザーケーブル(PCIe 3.0対応)で、問題なく動作しています。
30cmだと余裕で届きますが、20cmぐらいになると届かないかもしれません。
ライザーケーブルを使ってビデオカードを設置する際の注意点は、布カバーとの距離が近くなることです。
ケースを机の下に置いている状況で足が触れたりすると、布カバーとビデオカードが接触してファンが破損する可能性があります。
短所
- メンテナンス性が落ちる
- ケースを布カバーでおおう形なのでサイドパネルという概念自体がありません。
掃除やPCパーツの交換をしたい時は全部布カバーを外さないといけないため、頻繁に作業を行う方には向かないです。
長所
- かなり冷える
- 室温が同じ環境でテストしたところ、以前使っていたクーラーマスター MasterBox Q500Lよりもビデオカード(GPU)の温度が5℃ほど下がりました。
これは煙突構造で温かい空気がうまく排気される(ケース内で循環しない)ことによるものと考えられます。 - 組み立てやすい
- 一般的なPCケースだとサイドパネル側の一方向から作業しますが、ALICEの場合は追加でフロントとリア方向からも手を入れられるので組み立てやすいです。
- アイドル時は意外と静か
- 動画エンコードやゲームプレイなどのフルロード時はそこそこ音がもれますが、アイドル時はかなり静かです。
布カバー採用でもっとダダ漏れになるかと考えていたので、これは意外でした。
思ったこととか
よく冷えて、組み立てやすいので、自作PC初心者にもオススメできるケースです。
あとは色々なデザインのカバーを販売して欲しいなと思います。
気合の入った人は布カバーを自作するのかもしれませんが、わたしにはスキルがないのでオプションカバーを単体購入したいです。