クーラーマスター MasterBox Q500Lのレビューをします。
同製品はミニタワーながらATXマザーボード対応であること、160mmのCPUクーラーや360mmのビデオカードが収まることが特徴です。
型番 | MCB-Q500L-KANN-S00 |
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ケースタイプ | ミニタワー |
サイズ | 386(L) x 230(W) x 381(H) mm |
ドライブベイ | 0 x 5.25 2 x 3.5/2.5共用 ※2.5インチサイズは合計4枚まで取付可能 |
拡張スロット | 7 |
対応マザーボード | Mini-ITX,Micro-ATX,ATX |
2020/04/21追記
桜柄デザインで750W電源(80PLUS GOLD)が付属する新モデル Cooler Master Q500L Sakura Editionが2020/04/24に発売されます。
クーラーマスター MasterBox Q500Lのレビュー
クーラーマスター MasterBox Q500Lのパッケージサイズは43×27.5×45.5cmで、重さは5kgです。
パッケージを開けた様子。
ビニールと発泡スチロールで梱包されています。
中身をパッケージから引き出した様子。
製品内容(付属品)は下記。
- ケース本体
- 取扱説明書
- 保証ガイド
ネジ類はケースの中に入っています。
ケースを斜め前から見た様子。
天板側のダストフィルターは取り付けられた状態、フロント側のものは袋に入れられた状態です。
ダストフィルターを表裏で並べた様子。
表側には幾何学模様、裏側にはマグネットが四方に付いています。
ケースフロント側の様子。
全面に穴が空けられています。
天板側も同様に穴が空いています。
ケース底面にもダストフィルターがあります。
取り外すには10個の固定ゴムを外さないといけないので、やや面倒です。
こちらのフィルターは薄めで曲がりやすくなっています。
組み立ての際は外しておきましょう。
ケース左側面の様子。
サイドパネルはアクリルで、四隅のネジで固定されています。
I/Oパネルは下からリセット、イヤホン・マイク端子、電源ボタン、USB3.0ポート x2、ディスクアクセスランプとなっています。
左側面の固定ネジの様子。
こちらは一応手回しネジですが、固めに締められているので最初はドライバーを使います。
左側面のネジを外すとゴムがあらわれます。
こちらはおそらく防振対策です。
ケース内部の様子。
背面側に12cmファン、中央辺りにケーブルとネジ類、フロント上部に電源固定用金具があります。
ネジ類、結束バンド、ゴムの様子。
画像下側のゴムはケースとダストフィルターの間に挟むもののようです。
付属品やネジ類の本数についてはマニュアルに記載されています。
予備のファン取り付け用ネジは付属しないので、増設する場合は用意しましょう。
ケーブル類はUSB3.0、スイッチ用、オーディオ用(イヤホン・マイク)があります。
内部電源ケーブルの様子。
Q500Lはケースフロント側に電源を設置するので、背面側に出すための内部ケーブルが付属します。
ケース背面の様子。
拡張スロットには盗難防止用の保護カバーがあります。
ケース背面左上にある電源端子の様子。
電源→内部ケーブル→電源端子→電源ケーブル→コンセントの順に接続します。
画像右側の飛び出している部分にワイヤーキーを通すと、拡張スロットにアクセスできなくなり、ビデオカードなどの盗難を防止できます。
ネットカフェなどの店舗向けの機能です。
盗難防止カバーを取り外した様子。
必要ない場合は外しておいた方がメンテナンスしやすいです。
ケース右側面の様子。
こちらも四隅のネジで固定されていますが、形状が違います。
右側面の固定ネジは円状のゴムの内側にネジが取り付けられています。
こちらも手回しネジとして使えますが、固めなので最初はドライバーで緩めましょう。
右側面の固定ネジを取り外した様子。
右側のサイドパネル上部には取り外ししやすいようにツメのようなものが付いています。
右側面内部の様子。
上部には内部電源ケーブルが取り回されています。
裏配線用のスペースは27~30mmです。
2.5/3.5インチ共用ベイの様子。
CPUクーラーを交換する際はこちらを取り外しましょう。
CPU裏のカットホールの様子。
一般的なマザーボードであれば、クーラーを交換するのに十分なスペースです。
2.5/3.5インチ共用ベイを取り外した様子。
これ1枚で2.5インチサイズのSSD/HDDを2枚、3.5インチHDDなら1枚取り付けられます。
I/Oパネルをケース上部に取り付けた様子。
この位置だとイスに座っていてもアクセスしやすいですが、CPUクーラーやファン周りのメンテナンスはしにくくなります。
I/Oパネルをケース下部に取り付けた様子。
机の上にケースを置く場合はこちらの方が扱いやすいでしょう。
そのぶん拡張カード類の抜き挿しはしにくくなります。
左側面サイドパネルの様子。
こちらは正方形でI/Oパネル部分がくり抜かれているので、前・上・下のどこに設置しても対応できます
電源用固定金具はフロント側の4つのネジで固定されています。
電源用固定金具を上から見た様子。
一般的なケースの電源取付部と変わらないので、電源の固定はネジ止めするだけです。
角度を変えて、電源用固定金具を見た様子。
電源の取り付け向きは基本的にどちらでも問題ありません。
わたしは新鮮な空気を電源に送りたかったので、ファンがある方をケース前面側にしました。
ケースにATXマザーボードを取り付けた様子。
小さいケースなのでATXマザボを入れる時は斜めにする必要があります。
ケース底面のダストフィルターを外した様子。
こちらには120mmファン x2、もしくは140mmファン x2を取り付けられます。
ATXマザーボード+120mm x 25mm厚ファンは取り付け可能ですが、マザボ下部の端子類とスレスレです。
140mm x 25mm厚ファンの場合はマザボ下部が干渉し、取り付けられないことがあります。
底面にファンを取り付けたい場合は薄型(15mmなど)のものを選びましょう。
ケースにマザーボードと電源、140mmファン(25mm厚)を取り付けた様子。
公式サイトではフロントファンについての記載がありませんが、120mmと140mmファンが取り付け可能です。(25mm厚もOK)
※フロントにファンを使用する場合はビデオカードの長さに注意する必要があります
ビデオカードとI/Oパネルを取り付けた様子。
長めのビデオカードを取り付ける場合は、ブラケット側を下にして入れる必要があります。
I/Oパネルは組み立ての邪魔になりやすいので、最後に取り付けるのがオススメです。
左側面サイドパネルを閉めた様子。
映り込みが多くて分かりにくいですが、実際にはもう少しクリアに見えます。
ただ黒っぽいアクリルなので、ガラスパネルほどクリアではありません。
右側面の配線の様子。
スペースは十分あるので、裏配線自体は難しくありません。
右側面サイドパネルを閉めた様子。
ケーブルを雑に束ねなければ、簡単に閉まります。
短所
- 組むのに時間がかかる
- ケース内部が狭いので、自作PCに慣れている人でも組むのに時間がかかりますし、メンテナンス性も低めです。
頻繁にPCパーツを入れ替えたい方には向かないかもしれません。 - 机の下に縦置きする時は注意が必要
- 縦置きする場合、USBポートが横に生えているので注意が必要です。
USBメモリなどを挿しっぱなしにしていると足が触れて、破損する可能性があります。
長所
- コンパクトながらATXマザボが使える
- サイズ感はMicroATX向けケースに近いのに、ATXマザーボードが使えて拡張性を残しておけるのは大きいです。
幅自体はミドルタワーサイズとほぼ同じなのであまり変わらないかなと思っていましたが、圧迫感が減って、ひざがぶつかったりしなくなり、足元のスペースが広がった感じもあります。 - わりと冷える
- 小さいケースはCPUやビデオカードの熱処理が問題になりがちですが、Q500Lは側面以外の全面に穴が空いているので、冷却性能も問題ありません。
そのぶん音は漏れるので、気になる人はファンの回転数を落とす設定が必要です。
思ったこととか
以前はメンテナンスがしやすい大型ケースが正義と思っていたのですが、最近は小さいケースも有りだと考えるようになりました。
実際にQ500Lを導入したら圧倒的に楽です。
今までは大きめのケースを使っていて、しょっちゅう足がケースにぶつかっていましたが、そういうことが無くなったのでとても快適に感じます。
PC周りをスッキリさせたい、部屋のスペースを確保したい、Q500Lはそういったあなたにオススメのケースです。