同製品は新世代のGameDAC(Gen 2)が付属する有線ゲーミングヘッドセットで、ハイレゾに対応することが特徴です。
GameDAC Gen 2は前世代のGameDAC Gen 1よりも78%サウンドの解像度を上げ、歪みを低減させたとされています。
型式 | 密閉型 |
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ドライバーサイズ | 40mm |
周波数特性 | 10~40,000Hz |
インピーダンス | 38Ω |
対応機器 | PC,Mac,PS5,PS4,Nintendo Switch |
保証 | 1年間 |
SteelSeries Arctis Nova Proの外観と付属品
SteelSeries Arctis Nova Proのパッケージサイズは22.1 x 26.8 x 7.7cm。
一般的なヘッドセットのものに比べると少し縦長です。
裏側の下半分には主な特徴が英語で記載されており、右上には株式会社ゲートの1年保証シールが貼られています。
パッケージを開封した様子。
白い帯が巻かれているのはカードと取扱説明書、その下の黒い袋に入っているのがヘッドセット本体、オレンジ色の箱にはケーブル類が収まっています。
ヘッドセットを取り出すと、下にGameDAC Gen 2が収まっています。
付属品は下記。
- キャリングポーチ
- ヘッドセット本体
- 取扱説明書
- カード
- USBケーブル x2(Type-A to Type-C)
- 3.5mmケーブル
- ノイズ防止用スポンジ
- GameDAC Gen 2本体
ヘッドセット外側の様子。
マイクは完全に収納できるタイプです。
ただし、ノイズ防止用スポンジを使うと収納できなくなります。
ヘッドセット内側の様子。
イヤーパッドの内径は4.7cm(横) x 5.9cm(縦)です。
わたしが使用すると耳の上側は収まりますが、耳たぶはイヤーパッドに挟まれる感じになります。
ヘッドセット左側下部の様子。
マイクの右上が3.5mmケーブル差し込み口、その左がボリューム調整ダイヤル、その上のマイクに斜線マークが入っているボタンはマイクのミュートです。
マイクミュートボタンは押し込んだ状態でミュートオフ(音を拾う)、ボタン周りのオレンジ色が見える状態だとミュートオン(音を拾わない)となります。
ヘッドセット右側下部には何もありません。
マイクが完全に収まっている様子。
挟まれていた白い紙は使用前に取り外してください。
マイクを伸ばした様子。
ケーブル部分は自由に曲げて、位置を調整できます。
わたしの様に顔がでかい人の場合、ケーブルがやや短く感じるかもしれません。
マイク内側の様子。
ヘッドセット側面のサイズ調整部分の様子。
この状態は一番短くした状態です。
サイズ調整部分を最大限伸ばした様子。
わたしは日本人の中では頭が大きい部類ですが、半分伸ばす程度で足りているので、かなり頭が大きい人でも使えるはずです。
ヘッドバンドは伸縮性のある素材で、頭の形にフィットします。
ヘッドバンド調整部分の様子。
デフォルトでは下2つの穴で固定されています。
ヘッドバンド調整部分の取り付け位置を変更した様子。
頭が小さい方やデフォルトの状態だと緩い方は、固定位置を上2つの穴に変更してください。
ヘッドセット上部の金属部分の様子。
ロゴ等はなく、質感はとても良い印象です。
GameDAC Gen 2本体の様子。
操作方法はコントロールホイールを左右回転で音量やChatMix(ゲーム音声とチャット音声のバランス)の調整、押し込みで音量調整とChatMixの切り替え、長押しすると設定画面に入れます。
設定画面は左右回転で移動、押し込みでメニューに入る+決定、コントロールホイールの左下の白丸(光源が映っている場所)で戻る動作です。
設定メニューはUSB INPUTの選択(切り替え)、AUDIO OPTIONS(イコライザーの切り替え等)、LINE OUT(スピーカー or ストリーム)、SYSTEM SETTINGS(画面の明るさ調整やリセット等)の4つに分かれています。
GameDACの左側にはヘッドセット用のケーブル端子があります。
※右側には何もありません
GameDACの背面には接続端子が集められています。
左からUSB Type-C x2、LINE OUT、LINE INです。
GameDAC底面の様子。
周囲にゴムが貼られていて滑りにくくなっています。
白塗りの部分はシリアルナンバーです。
ヘッドセット用ケーブルは接続する機器が決まっています。
左側の少し曲がっている方はGameDAC側、右のストレート端子はヘッドセットに接続してください。
ストレート端子のすぐ下にあるオレンジ色の紙には、こちらはヘッドセット側だということが図解されています。
音質について
※ほぼ聞こえません
解像度が高く、ゲームをするにも音楽を聞くにも快適に感じます。
PCに接続しただけで何も設定していない状態でも、低価格帯製品との音質差を感じられるレベルです。
Arctis Nova Proを選ぶメリットとしては調整幅が大きいことが挙げられます。
周波数に応じて音量を上下する機能の他に、音が鳴る距離を調整できるのはゲーマーにとって大きいです。
また、パフォーマンスと没入感のバランス調整も用意されているので、FPSなどの対戦ゲームの場合は前者、ゆったりソロでゲームをする時は後者に振るということもできます。
デフォルトの状態から全て手動で設定するのが難しい方は、あらかじめ用意されているプリセットを使うか、自分の好み(銃声や足音の聞こえ方など)に合わせてプリセットを微調整するのがオススメです。
マイク音質は超高音質とまではいきませんが、ゲームなどのボイスチャットで使うには全く問題ありません。
ノイズキャンセリング機能(アーリーアクセス)やその他のノイズ対策機能も用意されており、ヘッドセット部分と同様に調整幅が大きくなっています。
なお、ケーブルが服と擦れた時のノイズを拾いやすい傾向にあるので、使用する時のケーブルの取り回しは工夫した方が良いかもしれません。
装着感について
わたしは頭が大きい人間ですが、側圧はちょうど良い~やや緩い程度に感じます。
※頭が小さい人の場合、緩めに感じるかもしれません
ケーブルとマイク用スポンジを含まない重さ(ヘッドセット単体)をキッチンスケールで計測したところ、298gでした。
頭頂部のバンドと側圧のバランスが丁度良く、長時間付けていても頭や耳が痛くなったり、疲れたりすることもありません。
イヤーパッドはメッシュではなく、人口皮革なので暑い日は蒸れます。
管理ソフトについて
GG内のEngineではサイドトーンやマイク音量の設定、Sonarではボリュームやイコライザーの調整が可能です。
SteelSeries GGをインストールした直後はSonarが無効になっています。
細かい設定を行いたい方は有効にしてください。
Engineのオーディオタブの様子。
Sonarを有効にしている場合、こちらでイコライザーの調整は行えません。
Engineの設定タブではGameDACの画面の明るさとタイムアウトまでの時間を変更できます。
Sonarのミキサータブの様子。
こちらでは全体のボリューム調整を行えます。
ChatMixはグレーアウトしていて、GameDACで調整する形です。
Sonarのゲーミングタブ上部ではイコライザーを調整できます。
左上のDefault部分をクリックすると、ゲーム別のプリセットに切り替えることも可能です。
Sonarのゲーミングタブ下部ではSPATIALオーディオのオンオフや調整を行えます。
SonarのチャットタブではイコライザーやCLEAR CAST AI NOISE CANCELLATION(アーリーアクセス)の調整を行えます。
SonarのマイクタブではイコライザーやCLEAR CAST AI NOISE CANCELLATION(アーリーアクセス)などの調整を行えます。
ChatMixに切り替えられない時の対処法
このセクションではChatMixを正しく動作させる為にしたことを記しておきます。
便宜上、対処法と書いていますが、どちらかと言えば備忘録に近いです。
ここに書いてあることを行ったからといって、必ず動作するというものでもありません。ご了承ください。
[PC環境]
ASUSのゲーミングノートPCにGameDACを接続している状態。
※ハブなどは使用せずに側面のUSBポートに接続
SteelSeries GGはインストール済み。
[症状]
コントロールホイールを押しても無反応で、ChatMixの画面に切り替わらない。(ボリューム調整が表示された状態)
長押しで設定画面に入るのは問題なし。
[正常動作に必要な条件]
SteelSeries GGのアンインストールと再インストール、デバイスマネージャーでデバイス削除後に再起動してドライバーの再インストールなどを試しましたが、効果はありませんでした。
色々と試した結果、SteelSeries GGがインストール済みであることの他に必要な条件は下記の様です。
- GameDACの接続情報の横にアイコンが表示されていること
- サウンドの設定でSteelSeries Sonar – Gamingが選択されていること
GameDACの上部には接続情報(USB-1、USB-2)と表示されていて、その横にアイコン(赤枠部分)も表示されます。
このアイコンがどういう意味を表しているのか分かりませんが、ChatMixを動作させるには必要な様です。
※表示されるタイミングはPCを起動してSteelSeries GGも立ち上がった後
わたしの環境の場合、ノートPC側面のUSBポートに接続していた時はこのアイコンが非表示で、USB3.0ハブ経由の接続に変更したら表示されるようになりました。
画面右下>サウンドアイコンを右クリック>サウンドの設定で、SteelSeries Sonar – Gamingが選択されている必要があります。
SteelSeries Sonar – ChatやMicrophone、ヘッドホンのArctis Nova Proが選択されている場合は動作しません。
※SteelSeries GGの設定でSonarがオフになっている場合も同様です
上記の2つを満たした状態でホイールを押すと、ChatMixの調整画面に切り替わります。
もう一度押すと、ボリューム調整に戻る形です。
ChatMixの画面に切り替えられるようになると、SteelSeries GG内のSPATIAL AUDIOが完全に使えるようになります。
切り替えられなかった時(以前)はSteelSeries GG>Sonar>ゲーミング>SPATIAL AUDIOの距離の部分がグレーアウトして、調整できませんでした。
現状はハブ経由の接続で正しく動作していますが、ノートPC側のUSBポートだとダメな理由が分からないのは少し気持ち悪いです。
今後、汎用性?が上がり、どちらのUSBポートでも正常動作できるようになると嬉しく思います。
音が出なくなった時の対処法
※ミュートになっていないのに音が出ない場合
プログラムと機能からSteelSeries GGをアンインストール
↓
スタートボタン右クリック>デバイスマネージャー>サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラーにあるArctis Nova Proを右クリック>デバイスのアンインストール>PCを再起動
↓
再起動後、ドライバーが自動で入ったら画面右下のアイコン右クリック>サウンドの設定>ボリュームバーを左右に動かして音が出るかを確認
↓
正常に音が出る場合はSteelSeries GGを再インストール>設定して問題なければ復旧完了です。
SteelSeries GGを開く>左側のSonarをクリック>ゲーミング・チャットの再生でヘッドホン (Arctis Nova Pro)を選択>マイクの入力でマイク (Arctis Nova Pro)を選択するだけで直る場合もあります。
※Windows Update直後に勝手に切り替わっている場合があるので、上の作業を行う前にチェックするのがオススメです。
Arctis Novaシリーズのラインナップ
2.4GHzロスレスとBluetoothに同時接続できるデュアルワイヤレス対応モデル Nova 7も発売される予定(2022/10/06)です。
最新のラインナップについてはSteelSeries公式サイトでご確認ください。
レビューまとめ
仮にポン付けの音が好みでなくても、調整幅が広いので自分に合った音を見つけるのに困ることはないでしょう。
装着感はかなり良く、長時間の使用もOKです。
マイクの音質も問題ありませんが、ケーブルが服と擦れるとノイズを拾うことがあります。
それが嫌な方はNova Pro WirelessやNova 7を検討してみてください。
環境によってChatMixが動作しない問題は気になるかもしれませんが、Amazonのレビューを見ても一件も同様の書き込みがなかったので、おそらく少数しか発生していないのだと思います。