EVGA X299 Microのレビューをします。
同製品はX299チップセット搭載のMicroATXマザーボードで、U.2端子が搭載されていること、無線LAN+Bluetoothカードが付いていることなどが特徴です。
対応CPU | Skylake-X、Kaby Lake-X(LGA2066) |
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チップセット | Intel X299 |
対応メモリ | DDR4-3600+(Skylake-X、最大64GB) DDR4-4133+(Kabylake-X、最大32GB) |
グラフィックス機能 | 無し |
マルチGPU対応 | NVIDIA 2-Way SLI |
拡張スロット | 2 x PCIe 3.0 x16 1 x PCIe 3.0 x16(x4動作) ※動作速度はCPUのLane数に依存 |
ストレージ | x1 U.2 x1 M.2 Key-M(80mm) x1 M.2 Key-E(32mm) x6 SATA |
LAN | Intel I219V 802.11 AC Dual Band |
オーディオ | High Definition Audio 8ch |
フォームファクター | MicroATX |
EVGA X299 Microのレビュー
パッケージは、EVGA製ビデオカードのものとほぼ同サイズです。
付属品は下記。
- マニュアル
- ドライバーCD
- SATAケーブル x2
- アンテナ x2 + アンテナケーブル x2
- I/Oカバー
- バッジ
- 熱伝導シート
- M.2 Key-Eを直立させる為の金具+ネジ
- Intel Wireless AC 8260NGW
- I/Oシールド
- ねじ x2
マザーボード本体の様子。
透明の保護フィルムがたくさん付いているので、剥がすのが少し面倒でした。
ビープスピーカーは直付けタイプです。
※BIOSからON/OFFの設定が可能
CPUのソケットカバーに付いている紙には、CPUの取り付け手順が記載されています。
ソケットカバーに付いている紙は作業する時に邪魔になりがちです。
ただ、結構しっかり固定されているので、剥がすには慎重さが必要かと思います。
わたしはピン折れ・ピン曲がりが怖かったので、外さずに作業しました。
マザーボードにIntel Wireless AC 8260NGWとアンテナケーブルを取り付けた様子。
熱伝導シートはM.2 Key-Mの下に取り付けます。
M.2 SSD → 熱伝導シート → マザーボードという状態です。
※M.2 SSDの固定ネジはマザーボード上に取り付けられています。
長所
- U.2端子が搭載されている
- 使うかどうかは別として、U.2端子が搭載されているマザーボードはわりと珍しいかと思います。
- 無線LAN+Bluetoothに対応している
- 今までデスクトップPCに無線LANなんていらねぇよ派だったのですが、使ってみたら意外と便利でした。
LANケーブルは不要になりますし、Bluetoothでマウスやゲームコントローラーを接続できるので重宝しています。
速度も有線接続の時と変わりません。
まぁ、シビアなオンラインゲームをする方は有線が良いかと思いますが。 - BIOS(UEFI)が分かりやすい
- 他社のマザーボードだと設定の階層が深くなりすぎて、どこに何があるのか分かりにくかったりしますが、同製品のBIOSはシンプルで分かりやすいです。
わたしがお気に入りなのは、BIOSの初期画面に拡張カードの接続速度が表示されること。
Gen3 x16、Gen1 x1などで動いているのがすぐ分かるのは便利です。 - 3年保証である
- EVGA製ビデオカードと同じく、マザーボードも3年保証となっています。
短所
- 無線LAN用アンテナケーブルの固定が大変
- ナットとワッシャーを使って、I/Oシールドに固定するのですが、手回しだけでは不十分で、アンテナ本体を取り付ける際に空転して固定できなくなります。
対処法はラジペンやペンチを使って、かなりキツく締めるしかありません。
※固定方法はナット → ワッシャー → I/Oシールド → アンテナケーブル - I/Oカバー周りの設計がゴミ
- メーカーページにある画像では、マザーボード固定用ネジ x2でまとめてI/Oカバーを固定するようになっていますが、実際にはマザボ裏からネジ2本で固定+マザボ固定用ネジ穴1ヶ所で固定するようになっています。
ここで問題なのは、まずI/Oカバーを裏から固定するネジ用のネジ溝が切られていないこと。
これはネジを何回か締める・緩めるを繰り返せば対処可能です。
ただ、ネジが長めで、最後まで締めるのは難しいので、プラワッシャーなどで厚さを稼ぐ必要があります。
次に問題になるのは長めのマザーボード固定ネジが入っていないこと。
マザーボード→I/Oカバー→ネジという形になるので、一般的なマザーボード固定用ネジでは長さが足りず、固定できません。
3つ目は、無線LANアンテナケーブル固定の問題と関わってきます。
アンテナケーブルの固定が甘かったことが発覚した時点で、ケースからマザーボードを取り外すことが決定します。
これは固定ネジが裏側にあるので、カバーだけを外せないことが原因です。
メーカーページの画像にある通り、マザーボード固定用ネジ x2で固定するタイプで、長めのネジ2本さえ付けておいてくれれば、このような問題は起きなかったんですけどね。 - 最も知りたいことが記載されていないマニュアル
- 言語が英語しかないのは別に構いませんが、無線LANカードの取付方や熱伝導シートの貼り方が記載されていないのは、なんだかなぁという感じです。
- 最新ドライバーのダウンロードが面倒
- EVGAのサーバーが弱いのか、並列でダウンロードが出来ないように設定されているので、1つずつドライバーを落とす必要があります。
2つ以上同時に落とそうとすると、一時的にメンテナンス画面に飛ばされます。
無線LANカードやI/Oカバーの取付手順
上でも書いたように、I/Oカバーの設計がダメダメなので、使わないことをオススメします。
また、I/Oカバーを取り付けるとボタン電池へのアクセスが悪くなることも知っておいた方がよいでしょう。
- 無線LANカードにアンテナケーブルを取り付ける
- マザーボードに無線LANカードを挿す
- M.2 Key-Eを直立させる為の金具を取り付けて、無線LANカードをネジで固定する
- アンテナケーブルにI/Oシールドを取り付けて、ワッシャーとナットで強く固定する
- アンテナ本体を取り付けて、きちんと固定できる(空転しない)ことを確認する
- 作業の邪魔になるので、アンテナ本体を外しておく
- I/Oカバーを裏側から固定する(ネジ2本)
- I/Oシールドとマザーボードをケースに収めて、ネジで固定する
- アンテナを再度取り付けて、角度を決める
購入価格について
本体価格+配送料+税(Impot Fee Deposit)の合計は、$340.69でした。(2017/11/07注文時)
これを日本円に直すと約38,181円、更にクレジットカードの為替手数料がかかるので、39,500円ぐらいになります。
おそらく、数ヶ月後にImpot Fee Depositの過払い分が返ってくるので、最終的には39,000円弱ぐらいに収まるでしょう。
購入方法について
EVGA製品は基本的に日本では取り扱われていないので、個人輸入に頼ることになります。
わたしは、amazon.com(米尼)で購入しました。
購入方法(手順)は別記事で解説しているので、そちらをご覧ください。
EVGA製品をamazon.com(アメリカ 通称:米尼)で購入・個人輸入する方法
別途購入したもの
Core i7 7800X(6コア)を買おうとしていたのですが、8700K(Coffee Lake-S)と同じコア数なのは何かなぁと思い、7820X(8コア)にしました。
ケースの方はThermaltake Core W100とP100を使っていましたが、わたしの部屋に置いておくには大きすぎるので、Define R5にしました。
思ったこととか
EVGAのマザーボードはイマイチというイメージがあったのですが、全然普通ですし、安定もしているので、性能的には満足です。
ただ、I/Oカバーの設計はギャグレベルなので、オススメはできません。
わたしは結局カバーを使っていませんし、他の方も使わないことが前提なら問題ないのでしょうけど。