GIGABYTE Z390 AORUS ELITE Rev.1.0のレビューをします。
同製品はGIGABYTEのゲーミングブランド AORUS(オーラス)シリーズに属するマザーボードで、コスパ重視向けのモデルです。
Z390のオーラスシリーズの特徴は全コア5GHz+にオーバークロックできるようにデザインされていることです。
記事内ではi9-9900Kで全コア5GHzを達成できるかを試しているので、ぜひ最後までお付き合いください。
対応CPU | 第9・第8世代 Core i9/i7/i5/i3/Pentium/Celeron(LGA1151) |
---|---|
チップセット | Intel Z390 |
対応メモリ | DDR4-4266まで(最大128GB) |
グラフィックス機能 | Integrated Graphics Processor-Intel HD Graphics support, 1 x HDMI port, supporting a maximum resolution of 4096×2160@30 Hz *Support for HDMI 1.4 version and HDCP 2.2. |
マルチGPU対応 | AMD Quad-GPU CrossFire and 2-Way AMD CrossFire |
拡張スロット | 1 x PCIe x16(x16動作) 1 x PCIe x16(x4動作) 4 x PCIe x1 |
ストレージ | 2 x M.2 6 x SATA |
LAN | Intel I219V |
オーディオ | Realtek ALC1220-VB codec |
フォームファクター | ATX |
GIGABYTE Z390 AORUS ELITE Rev.1.0のレビュー
GIGABYTE Z390 AORUS ELITEのパッケージは一般的なATXサイズのもの。
代理店はNewXでした。
パッケージの裏面にはスペックと主な特徴が記載されています。
パッケージを開けるとすぐにマザーボードが現れます。
付属品は内箱の下(下段)に収まっています。
付属品は下記。
- マニュアル
- 多言語インストールガイド
- ドライバーディスク
- Gコネクター(電源・リセットスイッチなどをまとめるもの)
- ロゴバッジ
- LED用ケーブル
- SATAケーブル 4本
- M.2用スペーサー
- M.2用ネジ
マザーボード全体の様子。
ケーブル類を挿すところが色分けされていたり、挿すケーブル名(USB、USB3.0など)が書かれているので、初心者でも組みやすいかと思います。
ATX12Vは8pin + 4pinです。
電源側が対応しているか(ケーブルが有るか)を購入前に確認しましょう。
この部分は周りが囲まれているので、ケーブルがやや挿しにくいです。
大型の空冷CPUクーラーを使う場合は難易度が上がります。
メモリスロットは両ラッチタイプで、スロットの間にある透明の部分は光ります。
こちらはUSB Type-C用のヘッダです。
PCケースが対応している場合に使用します。
CPU直下のM.2スロットは110mmまで対応です。
デフォルトで取り付けられているヒートシンク(Thermal Guard)は取り外し可能になっています。
PCIe x16の1本目はたわみなどを防止するために強化されています。
2本目のM.2スロットは80mmまでで、こちらはヒートシンク無しです。
PCIe x16の2本目は強化されていません。
こちらはx4動作となります。
x8 + x8でSLIを行いたい方は上位のマザーボードを検討してください。
オーラスのロゴ部分の様子。
こちらはデフォルトで光ります。
もちろん、BIOSから消灯設定することも可能です。
バックパネルは一体型なので、PCケースに取り付けやすいです。
USBポートが沢山あるのは良いことですが、画像左側のUSB 2.0 x4は接続するデバイスによって帯域不足になる場合があります。
マザーボード背面の様子。
上位のMASTERでは放熱用アーマーが付いていますが、Eliteでは付属しません。
9900Kで全コア5GHzを達成できるか?
結論から言うと、簡単に全コア5GHzへオーバークロックできました。
デフォルト(全コア4.7GHz)とオーバークロック後(全コア5GHz)で温度とCinebench R20のスコアにどういった変化が出るのかを確認しています。
温度はOCCT読みで各コアの温度を平均しました。
CPUクーラーはEVGAの簡易水冷(280mmラジエーター)です。
アイドル時 | ロード時 | スコア | |
全コア4.7GHz | 31℃ | 79.1℃ | 4761cb |
全コア5GHz | 36.4℃ | 92.1℃ | 5095cb |
4.7GHzから5GHzにオーバークロックしたことで、Cinebench R20のスコアは約7%向上しました。
ただ、温度が13℃ほど上がり90℃を超えてきたので、常用するのはやや厳しいかなと思います。
ファンをブン回したり、水冷化することで冷却性能を上げられれば有りかもしれませんが、わたしは定格で使うことを選択しました。
AORUS M.2 Thermal Guardの性能検証
Z390 AORUS ELITEにはM.2 SSD用のヒートシンクが1つ付いているので、その性能を検証します。
方法はヒートシンク無しの状態でアイドル時・ロード時、有りの状態でアイドル時・ロード時の温度を計測し比較する形です。
テスト時の室温は20℃。
ロード時はCrystalDiskMarkを使ってベンチマークを行っています。
ヒートシンク無し | ヒートシンク有り | |
---|---|---|
アイドル時 | 35℃ | 31℃ |
ロード時 | 59℃ | 42℃ |
アイドル時で-4℃、ロード時で-17℃という結果となりました。
Aquacomputer kryoM.2 evoやAwesome AWD-MCS01のような単品購入するヒートシンクに比べれば落ちますが、十分冷えると言ってよいレベルでしょう。
ちなみにThermal Guardにデフォルトで付いている熱伝導シートは1mm厚となっています。
長所
- 全コア5GHzを達成できる
- 熱対策は必要ですが、サクッと5GHzを達成できるので、軽いオーバークロックを試してみたい方に向いているでしょう。
- Thermal Guardは十分冷える
- 別途M.2 SSD用ヒートシンクを買わなくて済むので、お財布に優しいです。
Eliteの場合は1個ですが、PROは2個ヒートシンクが付いています。 - 手が出しやすい価格帯である
- 2019年3月14日現在、ELITEは18,000円弱から購入できます。
PROは21,000円台~、MASTERは33,000円台~なので買いやすい価格です。
短所
欠点らしい欠点は見当たりませんでした。
欲というか希望を言えば、CMOSクリアスイッチをバックパネルに付けて欲しいです。
MASTERの様にしっかりしたスイッチでなくてもよいので、付けてもらえるとありがたいかなと思います。
Z370からZ390でOS再インストールは必須か?
精神衛生や安定性を考えるとOSの再インストールがオススメですが、必須ではありません。
マザーボードを入れ替えて起動すると初期設定が自動で行われます。
あとはドライバー類をインストールするだけです。
ただし、OSの再認証が必要になります。
わたしの環境ではネット認証はダメで、電話認証が必要でした。
思ったこととか
GIGABYTEのマザーボードは初めて自作PCをした時(Socket AM2)以来です。
他のパーツで言えば、ビデオカードを使ったこともあったのですが、GTX 780 Ti GHz Edition?で初期不良を引きまして、その後は避けていました。
久しぶりに使った感想は、組みやすく、良くできているなぁというものです。
今のところ安定していますし、今後もこの状態が続くのであれば、次回もGIGABYTEのマザーボードを買おうかなと考えています。