SLIは、NVIDIAの対応ビデオカードを複数枚用意し、設定を行うことでグラフィックパフォーマンスを向上させる技術です。
最新のゲームを最高描画設定でゲームをプレイしたいユーザーなどが使用します。
今までSLIをしたことがありませんでしたが、やっとSLI環境を構築できたので、疑問に思っていたこと(SLI環境で仮想通貨のマイニングをすると影響がでるのか)を調べてみました。
仮想通貨のマイニングでSLIをした時に影響が出るのか調べてみた
マザーボードにビデオカードを2枚挿しただけの状態(Not SLI)とSLI HBブリッジを接続して設定を行った状態(SLI)で、マイニングのハッシュレートに差が出るのかを検証しました。
テスト環境は下記。
CPU:Core i7 7820X
マザーボード:EVGA X299 Micro
GPU:EVGA 1080 Ti FE(簡易水冷化) + EVGA 1080 Ti SC2 HYBRID
マイニングする仮想通貨はイーサリアム(ETH)とモナコイン(MONA)にしています。
検証結果
イーサリアム | モナコイン | |
Not SLI | 64 Mh/s | 138 Mh/s |
SLI | 64 Mh/s | 138 Mh/s |
全く差がでない結果となりました。
マイニングソフトがSLI非対応なので、SLIを設定していても、コマンドプロンプト上では2つのビデオカードとして扱われます。
SLI対応のゲームだとコアクロックが低い方に合わせられますが、SLI非対応なので各ビデオカードそれぞれのクロックで動作します。
その為、Not SLIでもSLIでも差が出ません。
分かったこと
- ゲームをする方はSLI設定をすると吉(マイニングには影響しない)
- マイニングだけする方はSLI設定を行う意味はない(SLI HBブリッジを用意したり、設定を行う時間が無駄)
思ったこととか
予想していたとおりの結果ですが、実際にどうなるかが分かったので、とてもスッキリしました。
追記
SLI環境でマイニングをしていて、アプリケーションのグラフィックスハードウェアへのアクセスはブロックされましたと表示される場合は、SLIを解除することでこのエラーを解消できることがあります。