NVIDIAからリリースされているPCI Express3.0有効化パッチを使って、PCIe3.0とPCIe2.0で差が出るのか比較してみました。
効果検証にはベンチマークソフトの3D Mark Fire Strike、Heaven Benchmark 4.0を使用。
このパッチが有効なのは、Geforce 600 Series + X79マザーボード + SandyBridge-E CPUの組み合わせだけです。
i7 3970X,3960X,3930K,3820の場合のみ、PCIeの動作が2.0に制限されています。
IvyBridge-Eでは最初からPCIe 3.0で動作するので、パッチは必要ありません。
PCI Express3.0有効化パッチの導入方法
注)このパッチは無保証なので自己責任で。
PCIe 2.0で動作しているかを確認する
GPU-Zをダウンロードして起動。
ダウンロードはこちら。
画像赤枠部分がPCI-E 2.0となっていればOK。
パッチのダウンロードとインストール
まず、NVIDIAパッチ配布ページを開きます。
force-enable-gen3.exe をクリックしてダウンロード。
適当な所に保存してください。
保存したforce-enable-gen3.exeをダブルクリック。
一瞬コマンドプロンプトの窓が開きます。
窓が閉じたら再起動して下さい。
PCIe 3.0で動作しているかを確認する
再起動後、GPU-Zを起動。
赤枠部分ががPCI-E 3.0となっていればOKです。
なっていない場合はBIOSでGen.3に設定する必要があるかもしれません。
ベンチマーク結果
今回のベンチマークは、i7 3930K + Asrock Fatal1ty X79 Champion + EVGA GTX680 Classifiedで計測しました。
※下の表の1080pは1920×1080、1440pは2560×1440の解像度を表します。
Fire Strikeは共に1080pです。
PCI-E 2.0 | PCI-E 3.0 | |
---|---|---|
Fire Strike Default | 6987 | 6999 |
Fire Strike Extream | 3470 | 3475 |
Heaven Benchmark 1080p | 1894 | 1897 |
Heaven Benchmark 1440p | 1032 | 1034 |
総評
ベンチマーク結果は完全に誤差の範囲です。
何度かベンチマークを試してみると2.0動作が上回る場合もありました。
2.0と3.0動作で差が出ないのは、GTX680程度ではPCIe 2.0の帯域さえも使い切れていない事が理由です。
2.0の帯域を使い切る性能のビデオカードでなければ、3.0にこだわる必要はありません。
※ちなみにGTX690でも差が出ない様です。
よってPCI Express3.0有効化パッチは、現状では必要なし。
PCIe 2.0の帯域を食い潰すビデオカードが普及帯になる頃には、きっとCPU+MBを買い替えているでしょうし、パッチの出番は今後もないかもしれません。