この記事では、Intel Core i7 5960X,5820K,3930Kの性能を比較します。
ベンチーマークソフトやエンコードソフトで性能を計測、比較レビューしていくので、Haswell-Eが気になっている方はぜひ読んでいってください。
まずは、各CPUのスペックをおさらいします。
i7 5960X | i7 5820K | i7 3930K | |
ソケット | LGA2011-v3 | LGA2011-v3 | LGA2011 |
コア/スレッド | 8/16 | 6/12 | 6/12 |
クロック | 3.0~3.5GHz | 3.3~3.6GHz | 3.2~3.8GHz |
キャッシュ | 20MB | 15MB | 12MB |
TDP | 140W | 140W | 130W |
メモリー | 4ch DDR4 | 4ch DDR4 | 4ch DDR3 |
PCIeレーン数 | 40 | 28 | 40 |
アーキテクチャ | Haswell-E | Haswell-E | Sandybridge-E |
i7-5960Xの製品仕様(Intel ark)
i7-5820Kの製品仕様(Intel ark)
i7-3930Kの製品仕様(Intel ark)
ベンチマークでの性能比較
<測定環境>
5960X,5820Kは、DDR4-2400 16GBのメモリを使用。
3930Kは、DDR3-2133 16GB。
両方共オーバークロックは無し、ターボブーストは有りで計測。
ビデオカードは、EVGA GeForce GTX 780 Ti Dual Classifiedを使用。
補足
5960Xと3930Kのベンチマーク結果は、2014年9月末に計測したものです。
(エンコードを除く)
5820Kは2015年3月に買い足して計測しているので、ドライバー環境は完全に一致していません。
その為、思わぬ差が出ている場合があります。
それをご了承の上で、記事をご覧下さい。
エンコード
30分29秒のTSファイル(3.36GB)のエンコード時間を計測します。
解像度は1440×1080。
使用ソフトはTMPGEnc Video Mastering Works 5。
フィルタ・出力設定は同じ。
時間が短い方が優秀。
5960X | 5820K | 3930K | |
タイム | 14分00秒 | 14分45秒 | 未計測 |
あまり差が付きませんでした。
TVMW5だとCPUを100%使い切れないのが理由でしょう。
x264単体+フィルタ無しで計測すれば、もっと差がつくと思われます。
CINEBENCH R15
スコアが大きい方が優秀。
5960X | 5820K | 3930K | |
スコア | 1387cb | 1068cb | 971cb |
CINEBENCH R15では、コア数の差が大きくでました。
5960Xは、ベンチマーク終了までの所要時間がかなり短かったです。
Hyper PI
1Mと8Mで計測した平均タイム。
時間が短い方が優秀。
5960X | 5820K | 3930K | |
1M | 13.583秒 | 14.661秒 | 13.102秒 |
8M | 2分24秒640 | 2分43秒905 | 2分33秒990 |
1Mでは3930K、8Mでは5960Xが勝つという結果になりました。
Heaven Benchmark 4.0
PresetのExtremeを使用。
スコアが大きい方が優秀。
5960X | 5820K | 3930K | |
FPS | 82.4 | 79.3 | 81.8 |
Score | 2076 | 1998 | 2060 |
Min FPS | 28.0 | 8.9 | 25.1 |
Max FPS | 184.4 | 175.2 | 185.9 |
Heaven Benchmarkはビデオカードの性能に依存するソフトなので、差が出にくいはずなのですが、5820Kが劣る結果になりました。
たぶん、Nvidiaのドライバーの違いによるものでしょう。
3D MARK
スコアが大きい方が優秀。
5960X | 5820K | 3930K | |
Ice Storm | 164329 | 129138 | 152452 |
Cloud Gate | 36995 | 29433 | 29362 |
Sky Diver | 33552 | 31261 | 29913 |
Fire Strike | 11271 | 11156 | 10986 |
5820KのIce Storm以外は、順当な結果となりました。
まとめ
私は、Core i7 3930K → 5960X → 5820Kの順番で乗り換えました。
5960Xを買った理由は、8コア16スレッドを試したかったから。
8コア16スレッドのタスクマネージャーには満足しています。
ただ、私の用途ではオーバースペックだったようです。
ゲームはやりますが、エンコードはあまりしませんし。
そういうわけで、5820Kに乗り換えました。
正直な所、体感差はありません。
5960Xを処分して浮いたお金で、ビデオカードを新調したいと思います。
さいごに
3D・動画・画像編集をゴリゴリやる人は5960Xを選べば良いかと思います、8コア16スレッドの恩恵を体感できるでしょうし。
フルレーンでSLI/CrossFireをしたいなら5960X or 5930K。
シングルビデオカードなら5820K or 4790Kでも十分です。
Ivy-EやSandy-Eの6コアを使っている方は、Haswell-Eに乗り換える意味が薄いかもしれません、シングルスレッド性能はちょっとしか伸びていないので。
チップセットを更新したいとか、M.2を使ってみたいとかなら別ですが、そうでないなら2016年に登場予定のBroadwell-E?を待つという手もありでしょう。