この記事ではEVGA Precision Xのダウンロードとインストール、使い方と設定の紹介をします。
Precision Xは、ビデオカードのオーバークロッキングソフトです。
コアクロック、メモリスピード、電圧など色々調整出来ます。
GPUのあらゆるデータをモニタリングする機能も備えており、
ファンスピードのコントロール、データをオンスクリーンディスプレイ(OSD)すること等も可能です。
この手のソフトで有名なのは、MSI AFTERBURNERですが、
Precision Xの方が、ぱっと見で分かりやすく、より直感的に扱えます。
NVIDIA製GPU搭載のビデオカードに最適化されているのも特徴です。
※EVGAはNVIDIA専属メーカーなので
一つ難点を挙げるとすれば、ダウンロードにユーザー登録が必要なこと。
GeForce GTX TITAN/700/600シリーズですと、以下の機能が使えます。
- パワー目標コントロール
- 温度目標コントロール
- GPU 電圧調整 + 過電圧
勘違いされている方がいるかもしれないので書いておきますが、EVGA以外のメーカー(MSI,ASUSなど)製のカードでも使用可能です。
ただし、システム要件がGeForce GTX TITAN、700、600、500、400 または 200 シリーズとなっています。
AMD製GPU搭載のビデオカードは基本使えない、動いたら儲けものと考えておいた方が良いでしょう。
PrecisionX 15がリリース、新たなGUIが採用されたため、この記事の画像とは、見た目や操作感が若干変わっています。ご了承下さい。
PrecisionX 15の主な変更点は、下記記事をご覧下さい。
EVGA PrecisionX 15をリリース、Steamでも利用可能に
2018/11/11追記
RTXシリーズ向けに後継ソフト Precision X1がリリースされています。(現時点ではベータ版)
GTX support coming soonと記載されているので、将来的にはGTXシリーズでも使えるようになるかと思います。
現時点でGTXシリーズを使うとどうなるかは分かりません。試していないので。
ダウンロード手順
2014/07/17追記
Steamで、ダウンロードとインストールが可能になりました。
1.EVGA Precision Xの公式ページへ行きます。
2.DOWNLOADをクリックします。
3.LOG IN TO DOWNLOADをクリックします。
言語が英語になるのは仕様です。
4.Sign Upをクリックします。
5.氏名、住所などをアルファベットで入力します。
Country:Japan
First Name:名前
Last Name:苗字
Address:区,市に続く番地
Apt/Suite:アパート/マンション名と部屋番号(オプション)
City:市区町村
State / Province:都道府県
Zip/Postal Code:郵便番号
Phone:+81-12-345-6789
※国番号の+81を最初に付けて、市外局番初めの0は抜きます。
この例なら、元の番号は012-345-6789になります。
Email Address:Eメールアドレス
Confirm Email Address:Eメールアドレスを再入力
Desired Username:ユーザー名
入力後にVerify Availabilityをクリック。(重複チェックの為)
Password:パスワード
Confirm Password:パスワードを再入力
Please enter the CAPTCHA:表示された画像の英数字を入力
入力後にRegisterをクリック
6.メールが届くので、アクティベーション用リンクをクリック。
もしリンクが機能しない場合は、メール内下部にあるURLをブラウザにいれてEnter、アクティベーションコードを入力。
7.アクティベーションに成功したら、左下のLog in nowをクリック。
8.①にEメールアドレス、②にパスワードを入力。
③のLOGINをクリック。
※エラーが出る場合は、Cookieを消して再度ログインして下さい。
9.①画面右上でログインしていることを確認して、②のDownloadをクリック。
10.①でカードのメーカー名を選択、②GPU名を入力(GTX780とか)。
③のSubmitをクリック。
11.Primary 又は Alternateをクリック。
ダウンロードが開始されるので、適当な所に保存して下さい。
インストール手順
1.EVGAPrecisionX.zipを解凍して、EVGA_PrecisionX_Setup_421.exeをダブルクリック。
421の部分はバージョンによって変わります
2.言語を選択して、OKをクリック。
通常は、自動でJapaneseになっていると思います。
3.セットアップウィザードが開始されるので、次へをクリック。
4.このライセンス契約書に同意しますにチェックを入れて、次へをクリック。
5.インストールするコンポーネントを選択して、次へをクリック。
普通は両方チェックが入った状態で問題ありません。
オンスクリーンディスプレイ(OSD)なんていらないぜって方は、RivaTuner Statistics Server(RTSS)のチェックを外しましょう。
6.インストール先を選択して、次へをクリック。
何らかの事情がなければ、特に変更する必要はありません。
7.スタートメニューにショートカットを作るか、否かを選択して、インストールをクリック。
必要ない人は、ショートカットを作成しないにチェック。
8.途中でRTSSのインストールが始まり、言語選択があります。
日本語は入っていないので、Englishを選択してOKをクリック。
9.RTSSのセットアップウィザードが開始されるので、Nextをクリック。
10.I accept the terms of the License Agreementにチェックを入れて、Nextをクリック。
11.インストール先を選択して、Nextをクリック。
これも、特に事情がなければ変更する必要はありません。
12.スタートメニューにショートカットを作るか、否かを選択して、Installをクリック。
必要ない人は、Do not create shortcutsにチェック。
13.RTSSのインストールが終了するので、Finishをクリック。
Readmeを開きたくない人は、チェックを外します。
14.Precision Xのインストールも終了するので、完了をクリック。
Precision Xをすぐに実行したくない人はチェックを外します。
Readmeも同様です。
インターフェイス紹介と使い方
設定を変更したら、APPLYボタンを押して適用するというのが、基本的な使い方になります。
APPLYを押すまで、設定は変更されません。
- ①ボタン類
- ②GPU名
- ③GPU温度
- ④ファンスピード
- ⑤ショートカット類
- ⑥現在の状態
- ⑦POWER TARGET,TEMP TARGETの設定
- ⑧GPU CLOCK OFFSET,MEM CLOCK OFFSETの設定
- ⑨デフォルト適用ボタン
- ⑩設定適用ボタン
- ⑪表示切替
- ⑫⑪の表示エリア
※見にくい場合は、画像をクリックして下さい。拡大されます。
インターフェイス説明補足
①は、左からインフォメーション、設定、最小化、閉じるボタン。
インフォメーションボタンは、ドライバーバージョンやGPU名等を表示します。
設定ボタンは、ファン、モニタリング、OSDなど設定全般。(※次の項目で説明します)
④FAN CURVEは、設定のファン項目へのショートカット。
AUTOのチェックを外すと、手動でファンスピードを変更出来るようになります。
⑤のSTART UPにチェックを入れると、現在の設定がWindows開始時に適用されるようになります。
モニタリングは、設定のモニタリング項目へのショートカット。
VOLTAGEは、EVGA Voltage Tunerが表示されます。
⑥現在のGPUコアクロック(MHz)と電圧(MV)が視覚的に表示されます。
上のメーターの白い△がベースクロック、灰色の△がブーストクロック。
⑦POWER TARGETでは電源供給量を変更。
TEMP TARGETでは、たぶん目標温度を設定出来ます。
(グレーアウトして使えないので分かりません。)
⑧GPU CLOCK OFFSETでは、コアクロックの上げ下げ。
MEM CLOCK OFFSETでは、メモリークロックの上げ下げ。
⑨DEFAULTボタンを押せば、初期設定に戻ります。
困ったらこのボタンをクリック。
⑩APPLYボタンを押せば、設定の変更が適用されます。
後戻り出来ないボタンとも言えるので、押す前に設定をよく確認しましょう。
⑪は、⑫のエリアに表示される項目を変更するボタンです。
デフォルトでは、PERFORMANCE LOGが表示されています。
FRAME RATE TARGETは、FPSの上限を決められます。
古いゲームなんかで、過剰なFPS(200FPSとか)が出ても表示、認識出来ません。
ただ消費電力の無駄となります。
フタをして、その無駄を無くそうという機能です。
通常のディスプレイなら60FPS、120Hzディスプレイなら120FPSにでも設定すれば良いでしょう。
ENABLEにチェックを入れると、ゲージを動かせる様になります。
POFILESでは、変更した設定を10個までセーブできます。
錠前アイコンをクリックすると、プロファイルをロック。
設定
この項目では、設定(プロパティ)の各タブ、各項目の説明を行います。
全般
起動時にウィンドウを表示にチェックを入れると、Windows開始時に自動起動します。(スタートアップ)
最小化して起動は、プログラム起動時にタスクトレイに入ります。
Enable external access to application via Bluetoothは、外部アクセスを許可する為の設定。
EVGA Android Appを使って操作を行いたい場合にチェックを入れます。
Pixel clock control propertiesは、ディスプレイのリフレッシュレートをオーバークロックする機能。
より滑らかに表示したい時に使います。
ファン
自動ファンコントロールを有効にするは、自分で作ったファンカーブ(手動設定)を適用する機能。
灰色の四角をドラッグすることで、温度が何度の時はファンスピードを何%にといった風に設定出来ます。
線上をドラッグすれば、設定箇所の追加が可能。(総数8個まで)
Force fan speed update on each periodは、ピリオド(四角)毎にファン速度の更新を強制する機能。
チェックを入れているとPrecision Xの設定が優先され、他のソフトやドライバと競合しにくくなります。
モニタリング
Log history to fileは、モニタリングしたデータをファイルとして残す機能。
その下は保存場所の指定。
Stop logging when log size exceeds this value(in MB)は、ログファイルの最大容量の指定。
指定容量に達した時にモニタリングログをストップさせる。
Recreate existing log filesは、既存のログファイルとは別に新しいファイルを作る機能。
一つ上と連動。ログがストップした時に自動でログファイルを作成して、モニタリングログを取り続けます。
赤枠で項目を選択して、黄緑枠で設定を行います。
チェックアイコンをクリックすれば、モニタリングするかどうかを切り替えられます。
オンスクリーンディスプレイに表示するは、ゲームをプレイ中に表示を行うかどうか。
フレームレート、GPU温度、クロックなどを表示するのが一般的でしょうか。
LogitecキーボードLCDに表示は、Logitec(日本ではLogicool)の対応キーボード(MX5500とか)の液晶にデータを表示する機能。
タスクアイコンに表示するは、タスクトレイにデータを表示する機能。
OSD
上から3つはホットキーの割り当て。
”なし”となっている所をクリックして、割り当てたいキーを押すだけ。
オンスクリーン ディスプレイ ヘッダーを表示するは、OSDの一番上にPrecision Xのバージョンを表示する機能。
一見必要ない機能すが、これがないとモニタリングデータが余白無しで左上に表示され、見にくいです。
システム時間を表示するは、OSDにパソコンの時間を表示する機能。
ヘッダーを使用している場合は、その横に表示されます。
オンスクリーン情報をスクリーンショットに保存するは、スクリーンショット上にOSDのデータも保存する機能。
チェック無しだと、OSDのデータはスクリーンショットに写りません。
オンスクリーン ディスプレイ サーバーをブロックするの下部の詳細を押すと、RivaTuner Statistics Serverが起動します。
OSDの文字色や大きさ、表示位置の変更、プログラム毎の設定などを行えます。
スクリーンキャプチャ
一番上はホットキーの設定。
スクリーンショットフォーマットは、保存するファイル形式の選択。
bmp、png、jpgの三種類。
qualityはスクリーンショットの画質を変更する機能。
画質を落とせばファイル容量が小さくなります。
jpgのみ設定可能。bmp、pngはグレーアウトしてゲージを動かせません。
Screenshots folderは、スクリーンショットの保存場所の設定。
プロファイル
一番上はホットキーの設定。
プロファイルをサブメニューでトレイメニューを表示は、Precision X起動画面の最下部の表示設定。
デフォルトではモニタリングが表示されていますが、このチェックを外すとデフォルト表示がプロファイルになります。
2Dプロファイルは、2D表示の時のプロファイル自動読込設定。
3Dプロファイルは、3D表示の時の場合。
ユーザーインターフェース
言語は、文字通り言語設定。
ヒントアイコンを表示するは、Precision X起動画面上でヒント表示を行う機能。
ポップアップヘルプを表示するは、プロパティ画面上でヘルプを表示する機能。
スキンの設定では、スキンを変更出来ます。
デフォルトでは4種類。EVGA公式サイトのカスタムスキンで他のスキンをダウンロード出来ます。
ダウンロードしたファイルを解凍後、~.usfファイルを”C:Program Files (x86)EVGA Precision XSkins”に放り込むだけで選択できる様になります。
※上のパスは64bit OSのデフォルトの場合です。
注意点
オーバークロックは、完全自己責任です。
メーカーや代理店保証も効かなくなります。
壊れても泣かない、誰にも文句を言わないこと。